母の新しい人生の幸せを願って、家を出た美弥。美弥に迫る恐怖と、与えられた幸せな時間を、甘く語ったlovestory
“何で泣いてるの?”
“この時期に咲いたら、
いつまでも一人ぼっちだから。
でも、ひとりぼっちでも、
寒い夜の風に吹かれて散る花びらは、
一枚一枚冷たい心を
剥がしていってくれてるみたいだから。
花びらがなくなった頃、
何もなくなった体を
温かい光が差し込んでくれる。
寒い時期に咲く夜桜は
温かい道へ導いてくれるから。”