雲マからさす光 ― アメ玉と君と僕 ―

作者





「私は君に会うために産まれたの。」



ニコリと天使のように真っ直ぐな想いで笑う。



僕は懐かしい気持ちを必死で抑え、そして必死に目に焼きつける。



白いワンピースをひらめかせ、優しく微笑む綺麗な桃色の唇。



真っ白い肌。



そして濡れたような黒い髪の毛。





―――――どうして君はここにいるんだ?





10年前…彼女は確かにそこにいた。


でも君は彼女じゃなくて、彼女も君じゃなくて…


あの日…彼女は確かにそこにいたんだ。