うのたろう
ほんとうの王道
ラブハンターという企画の王道的作品です。
ただの王道ではありません。
王道が王道であるためには、緻密な計算が必要です。
ただかたちだけ王道を模しても、それは中身のともなわない、すかすかなものになってしまいます。
この作品のテーマは、外見と中身。
なるほど。
この作品の書きかたからして、きちんとその大切な中身がともなっています。
起こる事象すべてにむだがなく、計算されつくした物語のはこび。
秀逸です。
主人公は、思いつきでむだにマフィンを焼いたわけではありません。
こういう作品を王道の小説と呼ぶのだと、個人的には思っています。