隣の席で寝ている男の子は決まって私にこう言う。『柊さん、おはよう。』これで今日も頑張れる。
『おはよう。』
その言葉が何より嬉しかった。
『柊さんはいつもつまらなさそうだね。』
そう気づいたのはあなただけでした。
『俺は柊さんと話してるのが一番落ち着く。』
そんなこと言ってもらったのは初めてでした。
あなたは私のことを分かってくれる。
『大丈夫だよ。
俺、柊さんのこと結構好きみたいだから。』
でも、私はいつまで経ってもあなたのことが分かりません。