ファイティング・ザ・なでしこ

作者若鷹ひろし

交際中の彼氏との二股恋愛を機に少女は彼氏と別れることに。ボクシングとの出会いで人生が変わる。

 主人公の吉見貴子は中学時代に付き合っていた彼氏の二股恋愛をきっかけに三下り半を突き付ける。最終的に付き合っていた彼氏とは別れることとなり、別れ際に「もう、口も聞きたくない。」と告げた。これを機に貴子はプロボクサーになることを決意する。貴子は、二股恋愛をした彼氏と付き合う前に貴子より2つ年上の久本春樹という人物に交際を申し込まれていたが、当時は付き合っていた人がおりフッていた。しかし、貴子がプロボクサーを目指すこととなり、そのことを知った春樹は貴子のプロボクサーへの道を応援。貴子はプロテストを受験して合格。晴れてプロボクサーとなった。そのことを機に貴子は春樹に恋心を持つこととなる。ちなみに、春樹が貴子のプロボクサーへの道を応援するきっかけとなったのは、春樹自身が保育士を目指すこととも重なっている。男性の同僚が大半の世界へと飛び込んだ女性と、女性の同僚が大半の世界へと飛び込もうとする男性との恋の行方はどうなるのか。女子高生ボクサーとしてプロデビューを果たした貴子はKO勝利で鮮烈なデビューを飾った。そんな中、春樹は春樹本人が通っていた高校の1つ上の先輩の男性がプロデビューを果たすこととなり、この出来事を機に貴子の応援もすることとなる。だが、貴子と春樹の恋の行方は、春樹が大学を卒業して保育士として寺の保育園へと就職することをきっかけに転機が訪れることとなる。鉄道マニアである春樹は勤務先の保育園の同僚男性保育士の伊本薫に食事に誘われた時に同席した高校教師をしている薫の妻の同僚の赤松麗奈と鉄道の話で意気投合。実は、麗奈も鉄道マニアで勤務先の高校では鉄道研究部の顧問をしているのだ。このことをきっかけに恋愛面では春樹は貴子から心が離れる結果となった。しかしながら、そのことを知らない貴子はボクシングで結果を残してフライ級の日本ランカーとなり、これを機に春樹との交際を目論んでいた。貴子は、日本タイトルマッチにも挑戦した経験がある武田有美との対戦が決まり、試合当日に春樹を自分の試合の観戦に誘って交際を申し込もうと計画した。貴子は計画通りに有美との試合当日に春樹を呼んで交際を申し込んだが、春樹には既に意中の女性がおったことから貴子の交際の申し込みを断ることとなった。春樹に交際を申し込んだ当日の試合は有美を相手に貴子はKO負けを喫する結果に。告白日当日は貴子は春樹にもフラれてしまい、おまけに試合にもKOで敗れるという二重の屈辱を味わう結果となった。この出来事が転機となり、貴子はKO負けを喫した次の試合から快進撃が始まることとなる。

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