不完全な想い

作者紗莉

「悲劇のヒロイン」にも、


「物語の主人公」にも、なれるわけないと思ってた。


望んでもいなかった事だし。


そもそも「恋人」がいない。


渇望するほどでもなかったけど。



いつか、出来れば良いと思ってた。


その「いつか」は、今、現在進行形で来てる訳だけど。



…でも、この想いは、いつまでも不完全で。


どうしたらいいんだろ。



「好き」も、「愛してる」も、…言えない。