櫻井

生きている叫び
新宿でキャバクラのホステスとして生きる主人公。ホステスの親友、不思議なスカウト男、優しい店長、店のお客様、様々な出会いの中で何かをつかみ取り、棄てていく。

小説と言うよりは淡々と描かれる日記のような、しかし凄まじくリアルで人間臭い物語。作品の中に常に響く叫びに胸が苦しくなります。夜の世界、虚偽の様な世界で生きるという事。本当に大切な物は?欲しいものは?読み終わった後も何故か切なさが残るそんな作品。
忘れていた大切な物を、少しだけ取り戻せたような、そんな気がします。