『みんなさ、恋愛を語る前に愛をもっと知るべきだよね。』
「どういう意味よ、それ。」
『わかんない。』
彼は、決して不思議ちゃんではない。
『モンテスキューって、偉大だよね。』
「なんで?」
『知らない。』
彼は、決して博識ではない。
「気分屋の彼が愛しい理由。」
『へぇ、吉野彼氏いたんだ。リア充じゃん。
...まあ、その中から出られないけどね。』
「イヤミか、それは。」
『知らない。てか、なんか面白いことしなよ』
彼は、ただマイペースな気分屋。
けれど、そんなややこしい彼が私はとてもとても
―――愛しいのです。