あの日見た花火

作者北川莉里

9歳の夏 自分の出世の真実を知った少女の人生は徐々に狂い始めていく。
秘密、嘘、憎しみ、すべて抱えたまま彼女は消えた。
24歳の夏 止まっていた時が動き出す。

─ねぇ、ちーちゃん。私はあなたのことが嫌い。


でも、あなたのことを一度も思い出さなかった日はないよ。