きみの知らない、きみとの約束

作者kaitani

生きることさえ諦めていた彼女を救いたい青年。しかし、真逆の環境で生きてきた価値観の壁が邪魔をする。「彼女の笑顔がみたい」と願う青年の切ないラブストーリー。








そういえば





近ごろ きみの夢を見れなくなった気がする






起きた瞬間に忘れてしまっているだけなのかもしれない






そんな風に考えようともした







だけど







僕の中に残る君の記憶は やっぱり遠くなっていて






体型、身長、髪型






声すらも 曖昧になっていて






君は本当に ここにいたのか 






僕が勝手に作り上げた幻想なのではないかとも思った







でも







君は確かに 笑った 笑っていた










そのときの記憶は きっとずっとこれからも






僕から消えることはない














僕は



相変わらず元気です









きみは



笑っていますか?