私が初めて恋をした相手は
全国の頂点に立つヤクザの組長だった。
冷たく鋭い、その大きな漆黒の瞳に
一瞬で虜になった。
でも、
貴方が心を求めているのは
貴方が愛おしいと思うのは
貴方が手に入れたいと思うのは
かわいいあの子。
そうなんでしょ?
私の事なんて見てくれないじゃん……。
それなのに、
「こいつに触れるな。」
「愛してる。」
「笑うのも、泣くのも
全部、俺の前だけにしろよ。」
どうして私に構うの?
好きじゃないなら、私に構わないでよ…
苦しいだけじゃん。
ねぇ、雅さん。
教えてよ。
4.3 START
*『眠り姫と総長様』のスピンオフ
先にそちらを読まれるのをお勧めします。