「ケイタみてみて!このバラ!綺麗〜」
カナは、俺を引きいった。
『何が綺麗〜じゃ。ただの花やろーがぁ〜』
《ローズの森》
俺たちは今ここに居た。
最近できた、アミューズメントパークだ。
もちろん園内には、ジェットコースターや観覧車、映画館や温泉街など、日本最大と言っても過言ではない。
このアミューズメントパークの、最大の引きはそこではなく、併設している〈植物園〉だ。
《ローズの森》と付くように、ここの植物園では多くの〈バラ〉が栽培されており、ここにしかない希少なモノもある。
「何が、ただの花やろーがぁ〜よ!バ・ラ!!!!」
カナは不機嫌な顔をする。
『何だよ〜!おめぇ〜来てぇったから連れて来てやったのによ〜!』
俺は口を尖らせて言った。
ほんと、ガキみてーな奴だ…。
「あ〜!ガキだって思ったでしょ〜!」
『バレた?にっひひ〜』
俺はカナの頭をクシャっとするように撫でた。
「もぉ〜///」
『もっと、やって欲しいんか〜?』
「もぉ〜!知らない…///」
カナは頬を赤らめながら言った。
ふと、携帯を見ると15:45だった。
『なぁ、パレードって何時だったっけ…』
「15:49…」
2人で時間を見て、パレードの場所まで全力で走った。
『あと9分しかねーじゃねーか!!!!』
「しょーがないでしょーーーっ!!!!」
2人は全力で走った。