小さい頃からお花が大好きな華。あの春の日、幼なじみから貰ったお花に込められた言葉。すれ違い、傷つきながら、大人になってわかること。すべてはあの春から始まった…。

あの春の日



あなたがくれたあの花は



私の大事な宝物。




あの春の日



あなたがくれたあの花は



私の嫌いな花だった…。










『華ちゃん、ばいばい』



「渚、やだよ


行かないでっ__」




8歳の春



突然いなくなった幼なじみ。






『よぉ、華


久し振りだな』



「っっ…__


今更、なんのつもり?


渚…」




8年振りに現れた幼なじみは



あの日と同じ



私の嫌いな花を持っていた。