深い深い海の底にサンゴの壁と琥珀のまどのお城があります。そこは人魚の王さまのお城です。王様には六人の姫がいて、その中でもとりわけ一番末の姫は美しかったのです。





貴方のために


声を無くせというのなら




貴方のために


痛みに耐えろというのなら




貴方のために


泡になれというのなら








『それでもあたしは貴方が好きです』