妖狐の人を憎んでいた少女と、どこまでも純真な青年と、妖狐の少女の事を何よりも大切に想っている少年の話。
人の心なんてコロコロと移り変わる。
まるでこの空模様のように。
だから私は人間を信じない。
騙すことで生きていく。
私が信じるのは、お金。
光り輝く財宝の数々。ただそれだけ。
…だったはずなのに。
「朝雲暮雨」
朝は雲、暮れれば雨になってでも貴方に逢いに行きたい。
そんな気持ちがあるなんて、この時はまだ知らなかったんだ。