涼音

出会えてよかった
こんなにも純粋で、切ない恋があっただろうか。そう思える程、遥と澪の間に流れる儚く残酷な運命に涙が止まりませんでした。
ただ、遥は澪が好きなだけだった。澪はひたすら過酷な運命にもがきながら、遥を待っていただけだった。
それなのに、どうして神山家に代々受け継がれる風習のせいですれ違わなければいけなかったのでしょうか。
神憑きなんてものがなければ、出会いがもっと違うものであれば、2人はきっと幸せになれたと思います。
折り鶴でお互いの気持ちを通じ合っていく姿は、残酷な運命に光を射しているように感じました。
そして年月が経ち、永遠の別れを迎えた遥と澪。しかし、そこにはハルカという愛しい存在があり、本当に心から愛し合っていた2人に、また涙が止まりませんでした。
この作品に出会えてよかったです。誰かをこんなにも愛することができる彼らが羨ましいと思いました。