小さい頃の記憶ーーーー
あたしと陸は幼馴染で家が隣同士。
部屋も隣同士で、ベランダからお互いの部屋が行き来できるくらい近くて、小さい頃はよく危ないって怒られた。
家族ぐるみで仲が良くてあたしたちはよく遊んでいた。
ある日、ママ達は遊んでいるあたしたちの前で
こんなことを言い出した。
「麻美と陸は結婚したら、いいのに~」
「そうそう~!そしたら、結婚式とか楽なのにね。麻美ちゃんがお嫁に来てくれるなんて大歓迎よっ♩」
結婚するのかな?なーんて考えてドキドキしていると
「結婚なんてしないから!!」
陸が大きい声で言った。
この頃から、陸とは家族みたいなもんだって
好きになるなんて絶対にありえないと思っていた。
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緊張してたけど楽しみにしていた高校入学式。
幼馴染みのアイツとの再会。
小さい時の優しい面影なんてまったくなくて…意地悪なことばっかり言ってくる。
でも何だかドキドキしてしまう!
でもでも!絶対にアイツを好きになるなんてありえない!