さなぎ

すれ違いの重なり。
お互いが想いあっているのに、その気持ちを素直に受け入れることができない美和。
副社長であり、幼馴染でもある直人の猛アタックにも、知らぬふり。それには、過去の出来事があってのことだが―――…

こんなに熱烈に思われ、アプローチされているというのに、それを気づかないふりをする美和。そんな二人の掛け合いが、初めはとても面白かったのですが、その憶測に秘められた想いやすれ違いに、読んでいくうちに段々と切なくなっていきました。
受け入れてしまえばいいのに…。
そう思わずにはいられないほどに。
だけど、そう簡単には受け入れられない美和の気持ちがわかった時、それはまた甘く切ないものだと思いました。