月夜六九

夏の香りの白昼夢
わずか12ページの中、丁寧に描かれた情景描写によって、夏の田舎にいる気分になれました。

様々な小さな災難が家路へ着く主人公を邪魔しますが、それらが主人公を守ってくれたと知った時、平凡な田舎と駅舎の風景が美しい白昼夢の風景へと変化し、心地よい郷愁の風が、通り過ぎていったように感じました。

爽やかな気分に浸れる作品です。