mimiko
さみしい空気に、なんだか泣きそうになりました
なにが彼女にあったのか。
なにが彼女の心を閉じ込めてしまったのか。
部屋を訪れたオジサマの素性に、まるっきり気づいていないような、最初の言動。
何も映っていない目。
何も感じない感情。
それらが、どこにも書かれていないのに見えました。
その後のふたりのやりとりに、助け手を求めて、でも意地を張る彼女のセリフ。
誰も、彼女の孤独と苦しみを理解しないんだなあと、読んでいて寂しくてたまりません。
無視した質問の中に、答えがあったのでしょうか。
オジサンの精一杯だろう思いやりは、あまりの無力すぎて、思わずムッとしました。
彼女を救えるのは彼女だけ。
そんなことはわかりきっているのに、感情移入してしまった私も寂しいのでしょうか?
最後の一言は、少女から唯一のばされた救いを求める手のように思えて……
最後の謎は彼女の髪から伸びたコードです。
いろいろなことを、想像してしまいました。