伊東ミヤコ

冷酷で、ピュアな殺し屋
ストリートチルドレンだった小雪を拾ったのは、マフィアのファミリーを仕切るボスで、女顔負けの可愛らしさと恐ろしいほどの冷酷さを併せ持つ優輝。

そんな優輝に育てられ、自らも殺し屋としての実績を磨き、幹部へと成長した小雪と、ボスの右腕である零。

一見、非現実的すぎる設定だが、センスのよい構成と会話に、どんどん引き込まれていきました。

何気ないやり取りや、ごく普通の男女間の駆け引きに親近感を覚えていると、一気に「殺し屋」としての距離感を突きつけられる。
そのタイミングが、いつも絶妙。

死と隣り合わせの恋、普通の会社組織とは全く異なった、ファミリーという居場所。
全てが新鮮で、最後までドキドキさせられました。
途中、胸が締めつけられるような、つらいシーンもありましたが。

本格的ながら、恋愛要素も充実。
優輝の優しさと、俺様な零に揺れる小雪の気持ちも必見です。