一年に一度・彼に会うために故郷へかえる千晶。まるで七夕の伝説のよう。――――けれど、物語には終りがつきもの。
一話目
『春の七夕』
毎年一年に一度
春の季節だけ彼を独り占めできた。
それはまるで
彦星と織姫のよう。
けれど
現実は甘くない。
処女作品・短編集