『キオクとカケラ【上】』続き。
君が残した音。
それは、君の願いでもあった。
君が聞きたかった音、
今私が奏でるよ――
――「や、簡単にいうと探し物」
『小さいもの?俺目良いから探してあげる』
「体くらい大きな物だから平気」――
あたしのせい…
鈴音が…あれをやっていなければ
こうならずに済んだのかも。
自分を攻め続け、
マイナス思考。
泣き虫。
そんな一人の少女は
最初に自分を失い、最後はまわり皆を失った――
誰の言葉も信じられなくなった少女は――