久遠マリ
戦う意味は
登場人物の動き、見事に構築されたストーリー、そこに込められたメッセージの強さ。
地下の発達した世界が、地上のそれぞれの国の町並みが、彼らの労働が、非常に美しく鮮明に浮かんできます。
特に戦争に対する地上の人々の想いの変化の描き方には、ただただ圧倒されるばかりです。
アンドロイドと自覚する者は果たして本当にアンドロイドなのだろうか?
地上の人々、地下の人々、他のアンドロイド達、そしてアンナはどうなるのか。
この結末を最後まで見届けたい、誰もがそう感じるだろう、そんな素晴らしい作品です。
意味のない戦争、意味のある戦争。
大事なのは生き残って、二度と戦争をしないことなのかもしれない。