澄
ありがとうの数だけ・・・
ありがとうの数だけ、物語があると言います。
それはこの物語も、そうなのでしょう。
題名と物語の趣旨が見事にリンクしている作品だと思います。
気が強くて勝気で、少し弱いところもある自信満々の主人公と、ちょっとクセのありそうな「ありがとう」が口癖の上司。
何かを賭けて、彼らは勝負をし、見事主人公が負けてしまいます。
普通の物語ならそれで終わり。ハッピーエンドかバットエンディングなのでしょうが、作者はここから、もう一つ仕掛けを用意しています。
何故イイネ!に「切ない」がポイントされているのか、それは物語を最後まで読むとわかります。
大人の、ビターで甘くて、ほんのりと唐辛子のような刺激のあるラブストーリでした。