mimiko

白銀の雫が美しく舞うファンタジー
こんな綺麗な物語を読んだことがあるでしょうか。
ページを捲るたびにキラキラとした淡い雫が、手元にこぼれ落ちてくる作品です。

そこはかつて美しい姫が住んだ国。
そして今は竜が住まい、姫君を捕えていると噂される国ラヴィア。
セラフィス皇国のカイ皇子は、この竜を救うために旅立ちます。

ここまでが白銀。
光織りなす空の紡ぎ手が、夜空から戯れにこぼした月の欠片を読んでいる気分になりました。
そしてやさしい夜。
暗いけれど、けっして暗闇ではない、人(心)の息づく密やかな夜の表現では、人間を感じさせます。

それからいよいよクライマックス。光です。水晶の光。
水晶の光は、ただただ透明で、触れていなければ、すぐにその姿を見失ってしまいそうな透き通ったものですが、芯が通っています。ドラマチックなクライマックスです。

この流れは、まるでクラッシックです。
一連の物語を美しい光で表現したクラッシックファンタジーの世界。
おすすめです。