幾度となく擦れ違ってしまう幼馴染の二人。何度も形を変えてしまう、彼の記憶の鍵はいったいどこにあるのか。
初恋があるという事は、最後の恋もあるのだろうか?
そもそも、恋とはなんなんだろう。
25年間生きてきて、いまだによく分からない。
いや、分からなくてもいい
いや、分かりたくもない
だって人間は一人でも生きていける。
誰かに寄り添う必要なんてない。
僕にとって初恋なんてあったのだろうか?
あったとすれば、
きっと眠ってしまった記憶の奥底。
鍵の無い箱に入っているのだろう。