少年と人魚

作者結愛子

むかしむかし。
それはそれは美しい少女がいました。

深い深い、海の底に。


これは、その少女と少年のお話。



※さほど昔話ではありませんが。

『にんげん?なぁに、それ?』


「いい?絶対に、見られては駄目よ?

殺されてしまうかもしれないのだから」



少女の昔の記憶。


そう。少女は人魚なのだ。


そんな少女がある日。

少年を助けた。それは人間だった。