聖凪砂
現実味がなさそうで、でもリアル。
人身売買。昔は、普通にあったかもしれないけど、人権が声高に叫ばれるようになってからは、日本ではないはずの話。
だけど、『人身売買』という言葉はなくても、それと変わらない環境というものはなくなることもなく、存在している。
だからこそ、現実にはないはずなのに、リアルに感じてしまう。
不幸で切ないお話だけど、これまで読んだ似たようなお話とは全く別物で、すごく惹き込まれました。
特に御曹司が相手なら、生い立ちなども関係してひと悶着なんてこともなく、ただ一途に想う、周囲のことなど何も考えず自分の気持ちに正直に突き進む一途さがとても素敵でした。