話しかけることも、声を聞くことも叶わない。触れることも、想いを伝えることさえも、叶わない。空で輝く星が恋をしたのは、地上で輝く、女の子でした。短編です。
彼女を見つけたのは、夏が始まりはじめたあの日。
黙々とボールを蹴っているその子は、他のどんな人間よりも輝いて見えた。
話すことも、声を聞くことも、触れることも、叶わないけれど。
それでも俺は、恋をしていた。
星が人に、恋をした。