時は、三世紀。
エドヴァルドという、小さいが豊かな国があった。
国民は皆、穏やかな気質で幸せに暮らしていた。
しかし、得てして幸せとは長く続かない。
あるとき、西の隣国バイヤールと北の隣国オルレイが同盟を結び、エドヴァルドを支配下に置こうとし始める。
戦いにより起こる裏切りや、意味のない殺戮。
エドヴァルドのあちこちで戦乱の火種が芽吹き始めていく。
どんな屈強な兵や、愛国心を強く持った司教でさえ、バイヤールとオルレイの配下に下ることを勧めた。
それほどまでに、彼らの心は疲れ果ててしまっていた。
国王さえも諦めかけた時、それでも立ち上がったのは一人の少女だった。
これは、後に姫将軍と呼ばれるようになった、一人の少女の物語。