珊瑚島

信じてみようか、自分を
目が覚めると、金魚になっていた――。
露店の水槽の中から思い人「けい」に救
出され、そして金魚になってもなお、そ
ばにいることを許された貴志。
けれど、けいにとって自分は幼馴染に過
ぎず、彼女には別に思いを寄せる人がい
ることも分かっている。

そして、自分の想いにけいが気づいてい
ることすらも。

元の姿に戻っても、きっともう、今まで
と同じ位置に居ることはできない。

それでも。

貴志の踏み出した一歩は、どれほど重
く、決断のいることだったか。
もしかしたら、夏が、花火が後押しして
くれたのかもしれないな、と感じまし
た。

ちなみに、実は隠されていたあの真実
に、驚きつつ、納得しつつ。

楽しみ、堪能いたしました。

オススメの作品です。