大島なるみ

裏の裏は表ではない?
ネットでの匿名性と、それ故の危険性と恐怖を、エッセンスとして巧みに施した作品だと思います。

始まりはソフトですが、読み進めるにあたって、それはじわりじわりと恐怖が迫ってきます。


正体不特定だからこそ、暴徒化していく可能性が眠るネット世界。
そして、
人は相手の深きを知りたがり、やがてそれは疑心へと変わる。
その疑心は、おおかた信頼よりも肥大化を遂げやすいもの。
留まることのないループがそこには存在します。

その両面を上手く組み合わせて作成され、それがまたホラーとしての味を、さらに深くさせていると感じました☆


携帯ならではの表現方法を駆使しているところも、
良かったと思います!