羽空愛希

七夕に起きた奇跡
主人公の香耶は、女たらしな恋人にため息をつく毎日。
そんな恋人と付き合った理由は、大好きだった人が外国へ渡った寂しさを埋めたかったから――。


七夕に終わったはずの恋が七夕でまた始まる、というのがドラマチックでした!
織り姫と彦星というモチーフも女の子の憧れとして綺麗に表現されていたと思います。

ですが描写が淡々としすぎていて、なかなか物語に入り込めません。
序盤の電話のシーンは彼氏のいい加減さや主人公の失意が窺えたのですが、だんだん中だるみしてしまった印象です。

今の彼氏、忘れられない人、七夕、主人公の仕事の価値観……
たくさん詰め込みすぎて、22ページでは収拾しきれていないように感じました。

そして違和感を覚えたのが、二人の再会のシーン。あんなに焦がれていた彼を、5年経っていたとは言え「変質者?」というのは……。
このあと二人が愛を確かめ合うシーンにまで疑問を引きずってしまいます。


まずは、心理描写と情景描写のどちらかに力を入れてみては?
テーマがとても素敵なので、描写が洗練されれば、また1段上の胸キュンストーリーになると思います♪