立てば杓薬、座れば牡丹
歩く姿は百合の華…
それが、あたしの形容詞。あたし以上に合う女は居ないの。
けどね…、それを意識して生きてたら、あたしは生きてはいけない。
女の世界は、自分に自惚れる時間などくれない。
そう、隙あらば攻撃してくるのが、積の山なの。
産まれ持ったこの顔。
だけどね、それに見合うようにあたしは努力しているのよ。
知らない馬鹿な女共は、羨ましいと妬んで、皮肉るばかり…。
そんな暇があれば、己を磨けよ。
まぁ…面倒だから、言わないけどね?
この世の全ては、あたしの為に回ってる。
あたしはそう思っていたのよ。
いや、過去じゃなくて今もだけど。
そんなあたしの前に、一人の冴えない男が現れた。
そこから、あたしの全ては狂い始めた…。