群青色の夜空

作者

恋愛小説を読む彼女に惹かれる「俺」。恋人でもなく、友達でもないふたりの、不思議な関係。

 きみはいつも本を読んでいた。


 淡々と、恋愛小説を読み続けていた。




 俺はいつも黙って待っていた。


 黙って、きみが読み終わるのを待っていた。




 たった、それだけ。




 自分でも首を傾げたくなるほど、


 不思議な関係。