時流 護

ステキ
素敵です。大人の恋愛模様だというのに、どこかピュアで甘酸っぱい、高校生の男の子が年上に抱く憧れのような感覚が伝わってきます。社会人になると、色々なことにがんじがらめになって、相手の立場に惑わされずにその人自身をみつめて恋をするコトが難しくなると思います。(私はまだ学生ですので想像ですが)。ですが今回の主人公の橋本くんは、職場の上司(年上の女性)を春風みたいだと思っているのです。大人の世界では当たり前となっている建前も駆け引きもなしに、どうどう真正面から気持ちを伝えていく彼の姿は、現代女性のアコガレであり、男性に見習ってほしいところです。私が思う、この作品最大の魅力は主人公橋本くんのキャラクターにあると思います。自分の職場を常に一歩引いた目線で見ている彼は、一見若さに似合わず落ち着いている(さめている)ように思われますが、彼女のことには鈍くて、結構な失敗を繰り返しているような気がします。始めのパソコン画面の下りだったり、自ら彼女にずっと見ていたことを暴露してしまったことだったり…完璧なヒトではないのです。そこがかわいくて、彼によって私たちがこの作品に惹きつけられる理由だと思うのです。