メランコリックな星空に唄う

作者あいね




ふわり、香る。



きらい、なんてそんな分かり易い嘘、俺が気づかないわけないでしょ?



初恋のあの男の子は、あなたなの?



好きだ、好き、すーげえ好き。だから早く



――あなたであれば、いいな。



もうね、俺、そうとう参ってんの。ほんと、どうしてくれんの



くふふと笑う独特の声。子犬のように垂れた眉。にやりと上がる口角。


あなたに恋して、何度も泣いた。

それでも気づけばまた恋してる。

ばかみたいでしょう?


そう言ったらあなたはやっぱり、くふふって笑った。




 メランコリックな星空に唄う