川瀬リノ
失恋のはずだったのに
――もう、限界だと思った――
片想い暦二年。よくぞまあ、ここまで人を長く好きになれたなと感心するくらい。
そんな私は今日、失恋しに行きます。
「神崎って彼女できたぜ?」
そんな言葉を聴いて、簡単に諦めきれるほど私はできた人間じゃない。
振られないと、諦めきれないんだ。
だから、必死の思いで言ったのに――。
「俺、彼女いないけど?」
訊いたとき、すっごく嬉しかった。
「見てるうちに好きになった」
「幸せものだなあ俺、こんなに想われて」
……つまり、両想い。
私は、それが嬉しくてありったけの想いをこめて叫んだ。
「神崎先輩、めっちゃ大好きです!」
失恋のはずだったのに……って思っちゃいました。
☆一つは、最後むりやり終わらせた感じがしたので。
新感覚で新鮮でした。皆さんぜひご一読ください♪