ガラス越しの世界

作者

私の世界は、私の全ては、あなたの腕の中。




目を覚ませば、必ず貴方が隣にいた。










ごはんを食べる時も正面にいて、











息をしているだけでも、貴方は私の側にいた。













酷く狭い世界だった。



青い空なんて存在しなかった。









それでも、










それでも満たされた世界だった。














なのに貴方は、それすらも私から奪っていった。











―…『貴方』と一緒に。