茉依
重厚
人は誰しも過去を
抱えて生きています。
この物語の主人公・真琴も
何かを抱えている、ということは
すぐに分かりますが、
なかなか明らかにならず
グッと引き込まれて
しまいました。
最後に届いた
かつての、最愛の恋人からの
メッセージ。
彼が彼女を愛していたからこその
花言葉。
思わず涙が流れそうでした。
落ち着いた文体で、
文章全体に重みが感じられます。
現在と10年前という時間軸と
視点の入れ代わりが
若干激しい点が
気になりましたが、
ストーリー、文章構成共に
質の高い作品でした。