れいあ
永遠の幸福を願う
かつて、17才の私には「恋人」がいた。
プロローグから、一気に引き込ませる、とても綺麗な文体。
17才の私と、27才の私。
高校教師の真琴は、同僚の片岡さんとの結婚を目前に控えながらも、かつての恋人を忘れられないでいた。
平凡で普通で、幸せだった17才。
過去と現在で揺れる真琴の心情と、それを見守る周りの人々。
場面場面の情景。
すべてが丁寧に描写されていて、稀に見る美しい物語でした。
短編とは思えないほど完成度が高い作品です。
また、文章のあらゆるところから、著者様の力量を感じました。
たくさんの知識がなければ、これほどまでの作品は書けません。
まさに、圧巻でした。
今後の著者様のご活躍、期待しています。