それでも、愛してた

作者ひますみ草

自分が殺されるなんて思いもしなかった。どこで間違えたのかすら分からない。




「一緒に帰ろう」



薄れていく意識の中で見えたのは


キミの笑った顔。



幸せにしてやるって言っただろ?



家族を作ろうって言ってくれただろ?



…だから、一緒に帰ろう…。



最期に白く温かなキミの手を握りたかった。






親に虐待を受けて、捨てれた俺は、きっと人より愛を過剰に求めていたんだ。


だからホストと言う仕事は天職だった。


ずっと側にいてくれたのに傷つけてばかりで、こうなったのも全部自業自得なのかもな。