伊東ミヤコ
不良小説ならではの純粋な恋
特攻隊長の拓真をずっと愛し続けてきた、ゆきみ。
でも、拓真は総長であり親友でもある友樹の彼女、マキを守り続けていて……。
波乱に満ち溢れたラストで幕を閉じた前作に続く、切ない要素満載の不良恋愛小説、完結編。
常に、「総長の女」であることにあぐらをかいていたマキに、大人げなく何度怒りに震えたかわかりません。
お願いだから、ゆきみの気持ちをわかってあげてほしい、どれほどそう願ったことか。
が、全てはバラせませんが、ひとつ言えることは、皆が真剣に、一生懸命に生きて、恋をしているということ。
ゆきみの親友である奈々と友樹の恋もまた、チームという組織が絡むゆえに一筋縄ではいきませんが、想いの強さが身を結んだ素敵なラスト。
正直、途中かなりハラハラさせられます(笑)。
でも、最後まで読んだときの清々しい読後感を、ぜひ味わってほしいです!
恋愛面を中心に繊細に描かれていながら、暴走族ならではの掟にもこだわられた、いろいろな層に支持されるべき作品。
オススメです!