吸血鬼さまのご要望

作者芽留

長い睫毛に覆われたグレーの瞳が、ゆっくりと私を見下ろす。


唇に浮かべた、笑みと共に。


ガタンッ


「え、あっ…侑蓮!?」


長い睫毛を伏せて、眠るような美しい顔で近寄ってくる侑蓮。


私は体を捩って必死に抵抗してみてるんだけど、抗えない力が〝そこ〟には在った。


「ねぇ、侑蓮ってば!」


首筋に冷たい感覚。


なのに、触れられた部分は何故か熱くて―――。



「 俺、充電切れなんだよね 」



甘い笑みを浮かべた侑蓮の甘い囁きで、私の意識は遠退いて行った。


そう、これが私の日課。