す、すす…きらいっ!

作者アラタ

超絶シャイな女の子と、ちょっぴりSな先輩の高校デビュー物語

「す、す…すいかっ!」


「夏になったら食いたいなー」



「っす…すすすき焼き!」


「あー…惜しいね、二文字余分」



「すす…す、すしっ!」


「食いもんばっかだな」





少しの間が空き、一瞬目を伏せたあと、ねぇ、と彼が呟いた。





『早く言わないとキスするよ?』





そう言ってクックッと笑いながら、私に意地悪い視線を向ける。





私は“好き”のたった二文字がどうしても言えない…。