音のない唄

作者ごん汰

就職という名の大人への第一歩を踏み出せずに居る主人公、梅子。現実逃避の為向かった沖縄で出会った青年、哲哉。彼は何故か、大きなスケッチブックを手に持っていた...

大きすぎるスケッチブックに


小さすぎる文字をのせて



貴方と私の物語は



あの時から始まったんだ






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就職という名の


大人への第一歩を踏み出せず


自由を求め、南の島 沖縄へと


飛び立った22歳の梅子(ウメコ)



沖縄に来たは良いが、勿論行くあてなどなく


浜辺で途方に暮れる梅子の元に


ひょっこりと現れた1人の青年、哲哉(テツヤ)


ニコリと微笑む彼の手には、何故か


大きなスケッチブックが握られていた...