由圭

こうであってほしいという夢
一途な恋を保ち続ける主人公。
たとえば離れたり遠距離になったり立場が変わってしまうと、ヒトの心はカンタンに壊れてしまうけれど、この主人公はそれを何とか越えようとする強さがあると感じました。

「騙されてるのかな」と疑心暗鬼にもなるのだけど、彼の立場をどうにか理解しようとしている。

もっと嫉妬してもいいし、もっと泣いてもいいし、もっと疑ってもいいと思いました。
辛口で言うと、そうした切なくなるポイントが少ない、凹みのない作品という読後感はあるのですが、単純に幸せな気分になれるので、
秋冬あたりのドラマから春のゆるいドラマに以降するときのように、切実な作品から離れてみるときに読むのに適した物語です。