数式ロマンス

作者柚木華子



先生を思い出すと

煙草の匂いが鼻を掠めるんだ。




望遠鏡で未来を見ようとしてたんだ。

映っているのは過去の姿だとも知らずに。



先生、



前を向こうとしてたんだ。だけど、目に映るのは先生との過去ばかり。




やっぱり、先生が好きだよ。叶わなくてもいい。ただ、知ってほしい。




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