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夢と現の間で終始メルヒェンなままで括られるのかと思いきやこの結末は少々以外でしたしかしこれはある意味で空想文学におけるリアリティーであるのかも知れません理想と現実との間にどうしよもない差があるように獣と人の道ならぬ恋は勘違いしたままに断ち切られて無くなりましたそれはいつしか彼女の記憶からも薄れて行き、時々彼等を見るたびに『ああ、あんなこともあったな』と回想されて、ゆくゆくは本当に無くなってしまうのでしょうひょっとすれば彼は思い上がっていたのかも知れません、しかし、それは奇妙でもあります今はただ、届かなかった、一つの感情に、言葉に、心に、せめて報いが訪れますように